木のぬくもりを感じられる化粧梁や、アクセントの効いた登り梁に
開発秘話
住宅等に用いる梁や桁などの横架材は、断面が大きいために人工乾燥が難しく、これまで無垢材の利用が進まない状況にありました。そこで、岡山県産のヒノキの強度特性を活かし、院庄林業が集成材の製造で培った接着技術などを使うことで、これまでになかった無垢の横架材の開発に取り掛かりました。
そのようにして研究を重ねて開発された重ね梁は、主にヒノキの正角材を梁せい(梁の上面から下面からまでの高さのこと)方向に2・3層重ねて接着させたものです。製材工場が日頃から生産している柱材を利用して、新たな梁や桁材を作り出せることに意義があり、これまで進まなかった横架材の領域で県産材の需要拡大が期待されています。
スパン表の開発と普及
岡山県森林研究所では、この接着重ね梁の強度を測定し、スパン表を作成しました。柱角の段階で適切に選別された材料で作られていることを前提に、条件として、JASが定める製材の等級であるE90、E110、、E130に対応できること、柱角断面寸法が105mm、120mmを基準としていることを定め、2段重ねと3段重ねの重ね梁に対応しています。
院庄林業では、この重ね梁を使った住宅の設計を積極的にご提案するとともに、県内外に重ね梁の技術を広く普及させるためにも引き続き技術開発を進めていきます。
岡山県のサイトにて県産ヒノキ材を用いた接着重ね梁のスパン表ご覧ください